ロードバランサ:A10 Thunder 負荷分散設定

A10
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負荷分散設定

ここではA10 Thunderの負荷分散の設定について記載しています。

A10 Thunderでの負荷分散の設定には、リアルサーバ、サービスグループ、バーチャルサーバの設定が基本になります。負荷分散の方式には、コマンド入力にてラウンドロビン、最小コネクション数、重み付きラウンドロビン等も設定できますが、柔軟な負荷分散方式を実現するにはaflexと呼ばれる技術にてスクリプトを適用し、独自の負荷分散方法を適用することが可能です。

◆(例)リアルサーバの設定

Hostname>conf t
Hostname#ter len 0
Hostname#sh run
!Current configuration: 3502 bytes
省略
slb server Web_Server_1 172.16.1.1
   no health-check
   port 80 tcp
         no health-check
   port 8082 tcp
!
slb server Web_Server_2 172.16.1.2
   port 80 tcp
   port 8082 tcp

リアルサーバの設定では、slb server <サーバ名>の設定を入れます。また、受け付けるアプリケーションポート番号をport <ポート番号>のコマンドにより指定でき、複数指定が可能です。今回Webサーバ1にてヘルスチェックの設定を外しました。slb server Web_Server_1 172.16.1.1の下段のno health-checkによりレイヤ3レベルの死活監視を解除します。またport 80の下段のno health-checkによりレイヤ4レベルのTCPによるポート番号80の死活監視を解除します。レイヤ7レベルによる死活監視は、サーバグループの設定の際にヘルスチェック設定にて実施します。

◆(例)サーバグループの設定

Hostname>conf t
Hostname#ter len 0
Hostname#sh run
!Current configuration: 3502 bytes
省略
health-check HTTP_80
 method http url HEAD /TEST/test.html expect response-code 200
!
health-check HTTP_8082
 method http url GET /TEST/test.html expect response-code 200
!
省略
slb service-group Group_1 tcp
     health-check HTTP_80
     member Web_Server_1:80
     member Web_Server_2:80
!
slb service-group Group_2 tcp
     health-check HTTP_8082
     member Web_Server_1:8082
     member Web_Server_2:8082

負荷分散させるサーバをグループ化するものがサービスグループであり、サーバグループの設定では、slb service-group <グループ名>の設定を入れます。グループ化するサーバは、member <サーバ名>:<ポート番号>のコマンドを入力します。ここでヘルスチェックの設定をいれることでレイヤ7レベルによる死活監視を実現できます。 health-check HTTP_80では、HTTPのHEADメソッドにて/TEST/test.htmlにアクセスする死活監視方法を設定しており、期待値として200 OKが返信されることを設定しています。

◆(例)バーチャルサーバの設定

Hostname>conf t
Hostname#ter len 0
Hostname#sh run
!Current configuration: 3502 bytes
省略
slb virtual-server VIP_Server_1 172.16.1.3
   port 80 http
        service-group Group_1
   port 8082 http
        service-group Group_2

バーチャルサーバの設定では、slb virtual-server <バーチャルサーバ名> <IPアドレス>の設定を入れます。port番号の設定は、バーチャルサーバへのアクセス時に受け付けるアプリケーションポートの設定になります。ここでサーバグループを適用させ、バーチャルサーバにアクセスしてきたものを負荷分散します。

ロードバランサの学習には以下の書籍が参考になります。
以下の書籍ではF5社のBIG-IPによる解説になります。
基本的な負荷分散の仕組みについて掲載されているので基礎を固めるのに参考になります。
書籍:【サーバ負荷分散入門】


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