オンプレorクラウド選定

クラウド企画・要件定義
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オンプレ開発 or クラウド開発どちらが良いか。

システム開発をしていく上で、オンプレ開発が良いのか、クラウド開発が良いのかを検討していくのは、今では当たり前の時代になってきているんではないでしょうか。


今回は、クラウドでの開発メリットとクラウド利用料(コスト)について記載します。

クラウド開発のメリットとは!?

以下は、IDCフロンティアさんのオンプレとクラウドのメリット/デメリットを比較している表です。


出典:IDCフロンティア

上記のように◎△×にて比較されており、初期費用が不要で、低コスト運用スタートできるのはクラウドのメリットと思います。

クラウドには、更に以下のようなメリットもあります。

ポイント!

① 最新のセキュリティパッチを自動で適用してくれる

② ハードウェアの調達、配線工事、電源設計が不要

③ 運用における人員稼働を減らせる

④ 新規サービス開発等へ人員をアサインでき、企業運営に注力できる

セキュリティパッチ適用時は、一時的に再起動を発生させる必要があると通知があり、業務を停止せざる得ない状況もあるので、スケジューリングには十分な検討が必要です。

一方でオンプレの方が、ネットワークセキュリティにおいて閉域環境に閉じた運用ができるので、セキュアで良いとしています。

閉域でなくとも、セキュリティ機能には豊富なラインナップが用意されています。

クラウド費用は、オンプレ費用より高くなる場合がある!?

クラウドの方が何でもメリットあるし、今の時代何でもクラウドでいいんじゃないか!!

でもちょっと待って。
クラウドって本当に安いの?初期費用だけじゃない?

メリットがたくさんあることはわかりましたが、本当にクラウドのコストは安いんだっけ?って思いませんか。

クラウド利用料が高くなる場合ってあるんだっけって思いませんか。


そうです。クラウドの方が、オンプレより高くなる場合があります。
クラウドは利用料が高くなり、
オンプレより高コストになる場合があります!

(1)データの容量が多くなると料金が高くなる仕組み

大量にデータを格納すれば、1GB当たりの料金は安くなりますが、データ容量が多くなれば高くなる仕組みになっています。


AWSのストレージサービスであるS3は、データを格納するサービスです。

・ 最初の 50 TB/月の料金『0.025USD/GB』です。

1GB当たりの料金が決まっていて、データの容量が多くなれば多くなるほど料金が高くなる仕組みになっています。

(2)通信の送受信が多いと料金が高くなる仕組み

AWSストレージ(S3)のデータ転送量料金

S3は格納しているデータをダウンロード(S3からインターネットへデータをアウト)するたびに料金が発生します。

・ 1 GB まで/月の料金『0.00USD/GB』です。

1GB以上になると料金が発生しますが、次の 9.999 TB/月までの料金『0.114USD/GB』となっています。

つまり、1GB当たりの料金が決まっていて、どれだけデータを転送したかで、1GB当たりにかかる料金が決まる仕組みです。

AWS仮想サーバ(EC2)のデータ転送料金

AWSの仮想サーバを提供するサービス(EC2)のデータ転送でも高くなります。

・ 同一リージョンのAZ間やVPC ピアリング接続間の Amazon EC2の通信料金『0.01USD/GB』です。

・ リージョンからインターネットへの通信料金は、 1 GB まで/月の料金『0.00USD/GB』ですが、
  その後 9.999 TB /月まで『0.114USD/GB』です。

・ AZ内の通信は無料

・ AZ内のElasticIPやパブリックIP向けの通信は「0.01USD/GB」

このようにデータの送受信の発生頻度が多くなれば、費用がかさんでいきます。

システム規模や将来の拡張性を見て、コスト計算をしないと高くなる!?

初期投資がなく、リリース当初はクラウドの方が料金が安いかもしれません。
しかし、システムの将来性、規模の拡張やデータ容量、転送頻度等を考慮していくと、オンプレミス開発の方がコストは安くなる可能性があります。

料金計算をしっかり行って将来性を見越して、オンプレミス開発が良いか、クラウド開発が良いかを見極めることは重要です。


AWS、Azure、GCPではクラウド利用料を見積もるツールが公開されています。

AWS:https://calculator.s3.amazonaws.com/index.html?lng=ja_JP

Azure:https://azure.microsoft.com/ja-jp/pricing/calculator/

GCP:https://cloud.google.com/products/calculator/?hl=ja

オンプレとクラウドを比較するTCOツールも各社提供されています。

コスト比較で迷った時は利用してみてください。

オンプレ側の費用の精度も高く、調達ベンダーの見積書が不要になるので、すぐに意思決定へ進められるよう手助けしてくれています。

いくつもの調達先のベンダーから見積書をもらっていると、見積書をもらうのに1週間~2週間と時間がかかり、意思決定が遅くなることもあります。

会社としてTCOツールでの意思決定を許可できれば、非常に便利だと思います。

以下は、オンプレとのコスト比較のイメージを記載しています。

出典:BeliefWorks

判断として難しいのがコストを上回るほどの効果もあること。
ビジネスの早期立ち上げトライアル的に効果を試したいなら、クラウドはお勧めです。


検証環境(PoC)として利用する場合、ハードの調達費用や保守費用も不要で、一時的な利用としてクラウドはかなりお勧めです。

まとめ

・クラウドはメリットが多いが、将来的にシステム拡張性やデータ転送頻度、データ容量がどれだけ膨れ上がるかを検討した方が良い。
・早期サービス提供により、リーディングカンパニーになれば、コストを上回るメリットもクラウドにはある。

オススメ参考書籍の紹介

クラウドにすべきか、オンプレにすべきかの選定では、以下の書籍も参考になりました。
総合的な観点でクラウドorオンプレ選定について述べています。

ポイント!

① データの機密性に応じた、設置すべきセキュリティ機能の選定

② 可用性ランクを考慮して、オンプレ、クラウド開発の選定

書籍:【クラウドグランドデザイン】

クラウドグランドデザイン


他には
・NTTデータの「A-gate」というパブリッククラウド活用を支援するソリューションがあります。

・NECのNEC Cloud Solutionsというソリューションサービスがあります。

クラウドの利用方針について困った場合は、このようなコンサルティングをしてくれる会社に投資するのも手かもしれません。

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