ネスペとCCNA

資格
スポンサーリンク

ネットワークスペシャリストとCCNAどちらを取得すべきか

今回は、システム開発、ネットワークエンジニアを目指す人において、ネットワークスペシャリストとCCNAのどちらを先に取るべきかということを述べたいと思います。

まず結論から言うと、CCNAを先にとる方が良いと思います。(理由は後述します)


なぜ、このような記事を書いたかというと、新入社員でIT業界に入ったときに、いつも思っていたんですが、どんな資格をとれば、今後役に立つか、社内でもそれなりに活躍でき、頼ってもらえるかってことです。


ネットワークスペシャリストとCCNAは、ネットワーク系の資格ですが、それぞれ試験の性質も、合格したことで得られる知識と自信や、周りからの声も異なります。


僕の個人的な意見として、それぞれの資格について比較したいと思います。


まずは、資格のざっとした試験構成です。

ネットワークスペシャリスト

・国家試験

・一度取得すれば、更新の必要性がない

・試験代:受験手数料 5,700円(税込み)

・年1回しか受験のチャンスがない

・午前Ⅰ、午前Ⅱ、午後Ⅰ、午後Ⅱの4つの試験。時間にすると9:30~16:30(1日がつぶれてしまう)

CCNA

・Ciscoのベンダー資格

・3年間のみ有効であり、失効前に再受験し、更新が必要

・試験代:39,000円(税別)

・年に何度でも受験するチャンスがある

・試験時間90分(テストセンターでの受験で、好きな時間帯で受験可能)

ネスペとCCNAの試験内容の違い

Ciscoの試験、高いですよね(;^ω^)

それに比べてネットワークスペシャリストはその約7倍安い。

ただ、試験の感覚的にはネットワークスペシャリストの方がかなり難しいと思います。

ネットワークスペシャリストは、パケットの動きやバイト数、FWの動作、プロキシ、SIPシーケンス、Openflow、VXLAN等、通信に関する様々な技術を総動員した試験で、広い知識が必要です。

一方で、CCNAはブロードキャストドメイン、コリジョンドメイン、サブネット、ルーティングの設定、NAT等のネットワーク設計・構築に関する知識が必要ですが、広いプロトコルの知識やFWの設定、Openflow、VXLAN等の最新技術の知識は不要です。ルータとスイッチの設定ができ、基本的なネットワーク設計・構築ができれば取得できる資格です。


そうなんです。
CCNAは、具体的なネットワーク構築スキルとネットワークに関連した基礎的な知識の取得のためになります。

そして、社会的にも有名なCiscoが提供する資格であり、ほとんどの企業で導入されているネットワーク機器の会社です。
下のグラフを見てください。

出典:シスコが半数近いシェア――国内ネットワーク機器市場のベンダーシェアをIDCが発表

約50%の企業で、Ciscoの機器が導入されています。


つまり、CCNAをもっていれば、システムエンジニア/ネットワークエンジニア業界ではよく知られている資格なので、小規模なシステムのネットワークの設計・構築を任せられると思ってくれます。
いわゆる即戦力と判断できる資格です。
※他ベンダー機器の設定もCiscoベースでものを考えていけば、設定で悩むことは少ないです。


「A君、CCNAもってるんだ! それじゃぁこのパラメータシートの作成とConfig作成をお願いしてもいいかな」ってなります。
細かくてわからないところは周りに聞いたり、調べれば色々ネット上には情報が広がってます。

一方、ネスペは実際の構築・設定スキルを求めていません。
机上の話ばかりです。

なので、ネットワークの設計・構築に関わる仕事を任せられるほどの即戦力にならないです。


僕の感覚的ですが、ネットワークスペシャリストは持ってるけど、CCNAを持っていないって人は、即戦力的に動いてくれませんでした。
※コマンドやconfigが分からないんでは、エンジニアとして役に立ちません。


新人さんにありがちなのが、ネットワークスペシャリストを取ることに集中していたのか、資格が取れたら、「大事なパケットの知識」や「ファイアーウォールの動作の仕組み」、「ルーティング設定の仕組み」については忘れていてました。

いざトラブルが発生したときにも、トラブルシューティング時の堪が働いてくれません。


ですが、ネットワークスペシャリストは簡単な試験ではないです。
取得にも時間もかかるし、ネットワーク以外にもコンピュータの基礎的な幅広い知識が問われるIPAの試験です。


ネットワークスペシャリストは知識よりも思考力が問われる資格です。
なので、単に資格をとることだけに集中せず、学んだことを活かせている人は業務では設計・構築ができなくても、システム開発の方式設計や障害時の原因究明をする力があり、優秀な人もいました。



このことから、僕はどちらかというCCNAを先にとって、その次にCCNPを取ったら、ネットワークスペシャリストをとればいいんじゃないかって思っています。

まとめ

個人的な意見として、新入社員で現場に配置されたら、まずはCCNAの取得をお勧めします。


企画(システム開発の要件定義をする)よりであれば、ネットワークスペシャリストの取得をお勧めします。
なぜなら、現場で構築する力を求められないし、システム構成(基本設計)について議論する力が必要だからです。


CCNAを取得して、Cisco機器の設定を覚えて、Ciscoの設定の考え方を基本軸にして、YAMAHAルータやJuniper等、他のメーカの機器も同じような考え方で設定方法を調べる力も身について幅が広がると思います。

安いルータやスイッチを購入すれば、簡単な設定の練習にもなります。


CCNAなら資格取得に直結した試験応援サイトPing-tやクラムメディア等の市販書籍以外に勉強方法がたくさんあります。


ネットワークスペシャリストも参考書がたくさんありますが、マスタリングTCP/IP基礎編、応用編、FWの仕組み、最新技術に関する様々な情報が掲載されている教材をよく読んでからの受験になると思います。

お世話になったサイト:【Ping-t】

■CCNA取得に向けた書籍
<CCNA黒本>
・ベンダー資格は基本的に黒本がお勧めです。教科書系と黒本での対策一本やっていく感じです。
書籍:【徹底攻略Cisco CCNA問題集】

徹底攻略Cisco CCNA問題集



■ネットワークスペシャリスト取得に向けた書籍
<ネスペの剣シリーズ>
ネットワークスペシャリストを取得するなら、この書籍は欠かせません。具体的な解法に向けた考え方が詳しく記載されています。なんか、いろいろタイトル変わって新しいのが出てて、ネスペの知とかもあるようです。
書籍:【ネスペ30知 networkスペシャリストの最も詳しい過去問解説】




また、ネットワーク機器の動作検証を確かめられるフリーソフトのシミュレータであるGNS3に関する書籍も最近では出版されており、ますますネットワークエンジニアとしてのスキルを磨ける環境が整ってきています。GNSのことは今後紹介します。GNS3の動作にはIOS(Cisco製品のOSのこと)が必要になるので、IOSを手に入れましょう。


■GNSの書籍
書籍:【GNS3によるネットワーク演習ガイドCCENT/CCNA/CCNPに役立つラボの構築と実践】





ネットワークエンジニアを目指す方に向けて

ネットワークエンジニアを目指す方向けにオススメのUdemy5選を掲載しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました